各学問分野の入門書

知りたい事は色々あるが何から始めたら良いか分からないので、

各学問分野の入門書を探す事にした。

 

最初から難しい本を読むと前提知識が足り無すぎて読めないが、入門書から少しずつステップアップしていけば多くの分野の概要が分かるのではないかと感じたため、このような取り組みをしようと思った。元々は、英語を学習する上で Penguin Readers が語学レベルに応じた推薦図書を出しているという話に着想を得て、「それは英語学習以外の分野でも同じ事が言えないか?」と思った。

 

東京大学 学科別 分類による推薦図書のサイト

 

私は浅学の身故、自身の力で入門書をリストアップをすることは出来ないが、既にこんな素晴らしい仕事を代行してくれている人がいた。非常にありがたい。

 

今後、ここからピックアップした本を読んでレビューしたい。

音楽備忘録 2014/10/07

ブルガリア人の同僚に教えてもらった音楽を記録する。

 

ギリシャの音楽①

Ένα - Πέγκυ Ζήνα


Ένα - Πέγκυ Ζήνα - YouTube

 

この曲が好きだったので、ギリシャ音楽のチャンネルに入ってみたが、殆どは量産型ポップスみたいな曲だった。こういう素晴らしい音楽は中々見つからないか・・

 

ギリシャの音楽②

Χάνομαι - Πέγκυ Ζήνα


Χάνομαι - Πέγκυ Ζήνα(HQ 2009) - YouTube

 

↓良く分からん曲?


Ameno-Era - YouTube

日本でもテレビで紹介されて有名になった音楽だが、言語が何か分からない。ラテン語っぽく聞こえるが・・インパクトは凄い!が、そこまで好きになれない。

 

 

ワイン備忘録 2014/10/03

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産地 :アブルッツォ(Abruzzo)

品種 :モンテプルチアーノ(Montepulciano)

生産者:ファルネーゼ (Farnese)

醸造年:2012年

価格 :2,000円弱

購入元:東屋酒店

 

多くの店で、探さなくても勝手に視界に飛び込んでくるファルネーゼ(Farnese)というブランド、数多くのラインナップがある中で特に説明が印象深かったワインなので購入した。

 

まず、イタリア・ワインの愛好家に言ったら怒られるだろうが、このワインのプロフィールを調べるのに非常に困惑した。モンテプルチアーノが産地なのか(モンテは山の意だと思うので、これもおかしくはない)、アブルッツォが産地なのか、はたまたモンテプルチアーノ・ダブルッツォという産地なのか・・。

 

これは単純に私の知識が無いのが悪いのだが、日本のワイン・ガイドブックはフランスに半分以上のページを割いており、その他の地域(イタリアだとかドイツ、スペインだとか)には非常に少ない情報しか与えられていない。ニューワールドのワインがこのような扱いを受けるなら分かるが、せめてイタリアくらいはもう少し(今の5倍くらい?)は多くのページを割いても良いのではないか。日本のワインショップに足を運んで、多く目に入るのはフランスとイタリアのワインなのだから、当然イタリア・ワインにも然るべき敬意が払われるべきだ。

 

はてさて、このアブルッツォという地域はアペニン山脈(!)の東側、アドリア海に面したエリアだという。特に私は地理が全くダメで、今から勉強しようという最中なので、アルプスピレネーの影に隠れて意識すらしなかったアペニン山脈という言葉をワインを通じて覚えられるのは非常に有難い。まだ勉強中で詳しく無いので、余りいい加減な知識を披露するのは気が引けるが、地質学という学問分野の中で"造山帯"とか"造山運動"という言葉をしばしば耳にする。アペニン山脈というのは、アルプスの造山運動のプロセスの中で、アフリカ大陸プレートと、ユーラシア大陸プレートが衝突した結果として出来たものだという。アルプスに対するアペニンというのは、いわばヒマラヤに対するインドネシアに相当するのだろうか?知識の不足を呪いながらも、こう多分野の関連付け・ネットワークが脳内で出来上がっていくのは感慨深い。

 

前置きはさておき、このワインは特別に造られたものらしい。(他の多くのレビューでも強調されている点なので、私があえて強調する必要もないが)通常8房成る木の収量を2房まで抑えて、味を凝縮したというプロフィールが書かれている。尚、このような「生産者はこれだけ頑張ってるんだ・・!」的なアピールは、このワインに限ったものではなく、チリやアルゼンチン等のワインでも随所で見られるものだ。ブドウのような複雑な生物の場合には、8房を2房に抑えたら味が4倍濃くなる、という小学生の算術が通用するのかは分からないが、一つのアピールポイントになることには違いない。

 

しかし、唯のアピールポイントに終わっているわけではない。事実、このワインは非常に色合い・味わいが濃く、(元の4倍かは知らないが)相当な凝縮度を備えたワインである事は疑いようもない事実だ。グラスの向こうが透けない程の濃い赤紫で、ベリー系の甘い・フルーティーな香りが充満している。味わいは、酸味が無いわけではないが、甘味が結構勝っている。

 

凄く濃い、美味しい、満足感がある、それでいて、「一回飲めばいいかな?」と思ってしまうのは何故だろうか?他の人のレビューとかは抜きにして、私個人として思うのは、「酸の不足」が原因だと思う。濃厚な赤ワインなのに、(デザートワインほどではないにせよ)全体的な印象として甘いと言うのは大きな痛手だ。この濃厚さで、何とか甘味をごまかしている感じがするが、これなら前回酷評したピノ・ノワールのほうが良いとも思える。甘いのは良いけど、甘すぎは良くない。(特にデザートワインとして飲む、という当初からの目的が無い限りにおいては)

 

少し前に、ボルドーの蔵出し長熟ワインを飲んだが、こちらと比べると本当に濃い・甘いだけで余り奥行きが無いように感じた。余りフェアな議論じゃないのが、あちらは10年以上熟成されたものに対して、こちらは2012年の若いワインだという事だ。収量を抑えて売るので早く現金化したい気持ちは分かるが、もう少し寝かせてから売ったらどうなのか?(そうすると高くなるんだろうが・・)

 

【追記】

元々の甘味が強いため、冷たい温度(通常、赤ワインでは飲まない温度)で飲むと丁度良く感じた。また、超フルボディのため、ステーキとは好相性だった。

ワイン備忘録 2014/9/30 vol.2

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産地 :コート・ド・デュラス、ボルドー(Cote de Duras)

品種 :ソーヴィニョン・ブラン(Sauvignon Blanc)

生産者:シャトー・ラフォン (Chateau Lafon)

醸造年:1989年

価格 :2,000円くらい?

購入元:カーヴ・ミツクラ

 

非常に熟成の長い白ワインという点で、以前にご紹介したシャトー・カラギスのワインと類似している。しかし、カラギスのワインがグルナッシュ・ブランであったのに対し、今回のワインはソーヴィニョン・ブランで作られている。ソーヴィニョン・ブラン特有の香りというのを期待していたが、若いワインと違ってあの清々しい香りを感じ取るのが難しくなっている。一方で、樽の香りというのを強く感じる。

 

しかし、別にそれが悪いという意味ではなく、熟成されたワインというのは若いワインとは趣が違うのだな、と勉強になる。味わいからすると、非常にこなれた甘味と酸味のバランスが存在し、尖った香りというのもなく、樽のやさしい香りがするという印象だ。正直、若いソーヴィニョン・ブランと飲み比べたら、同じ品種だとは思えないだろう。

 

今回は料理との食べ合わせを行っていないが、このワインの味わいからすると、オールマイティーに色々な食材に合わせてくれるだろうと思う。中々良い経験をさせてもらった。

ワイン備忘録 2014/9/30

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産地 :ウィラメット・ヴァレー(アメリカ合衆国オレゴン州

品種 :ピノ・ノワール(Pinot Noir)

生産者:良く知らない?

醸造年:2011年

価格 :3,000円くらい

購入元:森乃屋 

 

Le Cellierというワインバーを経営している、シニア・ソムリエの森哲三氏の経営するワイン屋で購入したもの。Le Cellierには2回ほど突入していて、その度に興味深い話を聞かせて頂き、楽しい思い出となっている。

 

ここまで褒めちぎっておいて何だが、このワインは個人的にそこまで好きになれない。Le Cellierで飲んだような、濃厚なアメリカン・ワインを想定していたからだ。色は淡く(これは、ピノ・ノワールとして普通なのかも知れないが?)、味わい、特に甘味が弱いと感じた。ただ、豊かな酸味があるため料理との相性は良いのだろう。森氏が言うには、ワインバーのようにワイン単品で飲むような場合を想定して、店には比較的甘味が強いものを置いていると言っていた。(森氏本人はブルゴーニュのワインが好きだそうだが)つまり、これも森氏の意図によるものということだろうか?

 

次からは、店で取り扱っているものと同じ銘柄をオーダーしようと思う。このワインも、温度が上がってくると柔らかくて美味しいワインには違いないのだが、何とも言えない期待を裏切られた感に襲われる。

ワイン備忘録 2014/9/21

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産地 :シノン(ロワール地方)

品種 :カベルネ・フラン(Cabernet Franc)

生産者:ドメーヌ・ド・ノワール?(Domaine de Noir)

醸造年:?(ノン・ヴィンテージ?)

価格 :忘れたけど、2,000~3,000円くらい

購入元:カーヴ・ミツクラ 

 

カベルネ・フランのワインを飲んだ事が無かったという事で購入。

 

カベルネ・フランは、かの有名なカベルネ・ソーヴィニョンの祖先とも言える品種らしい。元々の発祥は、フランスの南西部(ボルドー含む地域)らしいが、現在栽培されている主な生産地は寧ろロワールの中流域(シノン、ブルグイユ、ソーミュール、アンジュー等)との事。(このワインも、シノンのものである。)

 

味わいとしては、カベルネ・ソーヴィニョンに似た香り(これが、青ピーマンの香りというのか何と言うのかは、ちょっと良く分からないが・・)と、タンニンは比較的薄く渋みはやわらかい、その一方酸味はしっかりとある、といった具合である。

 

食べ物との相性を見るために、鶏胸肉とキノコ(エリンギ)、ニンジンのソテーを作ってみた。比較的柔らかい、おとなしいワインだから鶏肉と合うだろうと予想していたが、意外にも期待を裏切られた。なんと、ニンジンのソテーとの相性が信じられないほど素晴らしく、もう鶏肉もキノコも、付け合せで出したチーズ(今回は、ブルサンのチャイブ)も忘れてしまうくらいだった。

 

このワインの味覚表現と、料理との相性というのも何を信じれば良いのか最近では良く分からなくなってきた。何故かと言うと、「青ピーマンの香り」と言われても、具体的にどんな香りなのか分からないし、「この品種はこの料理と合います」と言われても、本当にそれが合うのかは保証されていないためだ。

 

ヴァン・ド・フランスというホームページが意外に曲者で、分かりやすく書かれている反面、元々ワインが持っている複雑さを無視して一面的な見方を提供しているようにも思える。

 

とはいえ、ヴァン・ド・フランスのような特定の大きな団体が悪いという問題だけでなく、このワインの裏面には料理との食べ合わせで「魚、シャルキュトリー、白い肉と合います」という風に書かれている。ところが、白い肉の代表格の鶏肉とはそこまで抜群の相性というわけでもないのだ。

 

もう何を信じて良いのか分からないが、かといって自分の感性を信じると自信を持って断言できないのが悲しいところだ。もっと感性を磨いて、自分の感性こそが絶対だと断言できる日が来れば良いが・・現在、その方法を模索中だ。

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産地 :コルビエール(ラングドック・ルーション地方)

品種 :グルナッシュ・ブラン(Grenache Blanc)

生産者:シャトー・ド・カラギス(Chateau de Caraguilhes)

醸造年:1998年

価格 :2,500円くらい

購入元:カーヴ・ミツクラ 

 

1998年の長期熟成ワインでこのお値段、グルナッシュ・ブランという摩訶不思議な品種、魅力的なワインなので購入してみた。

 

グルナッシュというと、一般的には南仏~スペインにかけて栽培される赤ワインの品種を指すが、突然変異で白ブドウになってしまったものがグルナッシュ・ブランだという。他にも似たようなプロフィールの品種があるのか知らないが、中々面白いブドウだ。

 

ラングドック・ルーションというと、フランスの中でもワインの生産量が非常に多い地方らしい。しかし、これは必ずしも肯定的な意味ではなく、高級ワインでなくテーブルワインを大量生産する地区だというのだ。では、ラングドック・ルーションには本格的な美味しいワインは無いのか?と言うと、必ずしもそういう訳では無いのだろう。このワインも、安くは無いが、それに見合うだけのパフォーマンスを出してくれている。

 

このワインは、「香りが魅惑的」とか、そういうタイプではなさそうだ。香りは、長期熟成されているせいかシェリーのような香りもするし、樽の香り、あと上手く表現できないが割と良くあるような香りをしている。味わいは非常に辛口で、料理と一緒に楽しむのが良いだろう。

 

チキンのクリーム煮、茹でカボチャ、枝豆の三種類のつまみを試したが、圧倒的に茹でカボチャが良かった。次がチキンで、一番ダメなのが枝豆だった。辛口の白ワインには、色々なおつまみを合わせてみたが、甘味の強い食べ物(果物、ジャム、カボチャ等)が良く合うことが分かってきた。ちなみに、何故か生食用のブドウ(巨峰、マスカット等)とワインを一緒に飲むと、どちらも不味くなってしまう。ここが不思議な点だ。

 

更に不思議なのが、甘口のワインを飲むと「甘ったるい」と感じるのに、辛口のワインを飲みながら甘味のある食べ物を食べると、口の中で甘味が広がって美味しく感じるのだ。人間の舌というのは贅沢に出来ているものだ。

 

カボチャというのは、赤ワインとも合うようだし、ワインの供としては中々優秀な食材なのかも知れない。「絶対に合うだろう」と思って臨んだチキンのクリーム煮が、イマイチだったのは非常に残念だ。

 

今後も、ワインと食事のマリアージュの法則を解明していきたい。